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衛星地上局 落成検査合格!

B6に立てた衛星通信用アンテナが、総務省の落成検査に合格いたしました!これで、電波の送受信ができるようになります。この合格通知がないと、衛星からも電波を出すことができないので、とても重要です!

超小型衛星機「ひろがり」を2020年度「きぼう」から放出予定に向けて準備は着々と進んでおります。

 

また日頃より、超小型衛星プロジェクトに取り組んでいるSSSRCの学生がレポートを書いてくれました。


地球局と衛星局の落成検査合格を受けての衛星打ち上げへの決意表明

文責 M1 長澤 恒聖

去る2020年6月4日、総務省より派遣いただいた検査員の監査のもと落成検査をおこなった。結果は無事合格であり、晴れて衛星局、地球局ともに運用するにあたっての通信免許を交付していただくことができた。 思い返すとここまでの道のりは非常に長かった。

そもそも衛星と通信するためには、運用者が衛星と通信する技術を有することを証明する無線技士の免許、そしてその回線や設備が問題無いことを証明する無線局の免許の二つ(正確には衛星側と地球局側で一つずつ必要なので三つ)を有する必要がある。前者は、我々が使用するのは50 W以下のアマチュア無線であるので、第三級アマチュア無線技士の免許が該当する。当センターでは新入生教育を経て通信系に配属された場合、 最初のタスクとしてこちらの免許を取得することを課している(他の系でも興味を持って取る者もいる)。

この前者は比較的容易に取得することができるが、後者の無線局の免許の取得は段違いに手間がかかる。というのも衛星との通信をおこなうためには、使用する周波数を国際的に調整して取得しなければならない(このことを国際周波数調整とよぶ)ので、各種機関とのやり取りをおこなう必要があるのだ。 このすべてのやり取りを終えるには最短でも二年はかかることになる。またこの最短二年の前提条件として、「手続きを始める段階ですでに通信に関する仕様設計が出来上がっている」ことが挙げられるため、実際はもっと時間がかかるものである。

私は通信系の一員として、学部二回生の中ごろからアンテナシミュレーションや回線計算をおこなって、仕様設計に携わらせてもらい、そして周波数調整の取りまとめの補助として、 いくつかの資料をまとめたりもした。少なからず免許取得までの一端を担っており、今回の免許取得について過程を振り返るに、感極まる部分がままある。また免許をいただいた時の高揚感と達成感は一塩であった。