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Startup weekend OSAKA space参加学生レポート報告~その3~

2020年2月21日~23日に開催されました「Startup weekend OSAKA space」に参加した学生が、参加についてのレポートを書いてくれました。(その3)


○工学域 機械系学類 1年  原田光さん

Startup Weekend Osaka Spaceに参加した感想

 今回、Startup Weekend Osaka Space(以下SWとする)という3日間で起業を体験するイベントに友人の誘いで参加しました。起業については経験も知識も無いままの参加だったので、大半の参加者が社会人の方々という状況に緊張していましたが、結果的に未経験、知識の無い今こそ参加した方が良かったと感じています。当日、いくつか参加者から出た起業のテーマごとにチームにわかれ、2日後に発表し審査される流れで、残念ながら私の参加したチームは入賞する事ができませんでした。しかしチームで行動していく中で多くの事を学べたので、そこから得た事、感想を文にさせていただきたいと思います。

まずこのSWにおいて一番私にとって学びになったのは、イベント中にも示された、「No Talk, All Action !」という言葉です。私のチームの起業テーマの「宇宙の無人実験室を作る」という事に当たって、専門知識を持っているわけではない私ができる事は、多くの人に聞いて回るという事でした。実際に様々な方に電話などでお話を伺いテーマの実現可能性、及び現実的なのかどうかなどを吟味していきました。私が今年経験したCanSatプロジェクトにおいても、分からないことはネットを用いて調べるなどしましたが、関係各社の方に直接お尋ねする事は無かったため、今回はより具体的な構想を早期に練る事ができ、知らない者が議論をするより、実際に知っている人に聞くのが早いという良い経験になったと思います。

私のチームは他のチームと比べ年齢層が低く、7割が学生という珍しい構成でしたが、一人一人が普段関わっている分野は、医学をはじめとして、IT、デザイン、商学、工学など多彩でした。特に印象に残っているのは、デザインに関わっている方が3Dプリンターを使うバイトをされていたり、実際に物作りを沢山されているという事でした。4月にはアマチュア無線技士の資格を取る予定だと聞き、できる事、挑戦している事の範囲の広さに衝撃を受けました。他のメンバーもトリリンガルであったりと、個人の能力としてももっと多岐に渡って挑戦していかなければ、という将来に対する自覚が芽生えました。

そのメンバーとは今も交流があり、貴重なご縁をいただいたなと感じています。

上記の様に方向性の全く異なるメンバーをまとめて下さっていたのが、私の班では数少ない社会人の方でした。ご本人はIT起業に勤めていらっしゃる方で、ネット上のツールやアプリを使いこなし、それを紹介して下さったりもしました。この方に学んだ事は、他の方に投げかけていく質問の角度がとても多い事です。また、休憩時間にはジョークを言って場の雰囲気を適度に和ませたりと、私が将来、こういう大人になりたいと思う具体的な像が得られたと思います。同時に、どうすればあそこまで瞬時にいろいろな事を考えられる様になるのだろうと、自分の能力を伸ばす方法について深く考えるきっかけの一つになりました。

イベントの中盤で、ビジネスや宇宙に関わられているあるお二方にコーチングをしていただいたのですが、宇宙開発の現場の事情、やろうとしているテーマは実現可能か等のご助言をいただきました。その中で、ビジネスとして「何を魅力として打ち出して行くのか」の戦略を立てることができ、起業をする上で重要な部分を議論させていただけたなと思っています。

イベント終わりの懇親会で、審査員の方々から今回の私のチームの反省点として、「このチームとしての特異な点(このチームにしかできない事)」、「どこからどのくらい稼いで行くのかとをハッキリさせる」といった企業戦略に欠かせないポイントのご指摘をいただき、未熟ながら少しは起業に関した経験ができたなと思っています。また、日本の教育と世界の教育、及びStartupの現状についても貴重なご意見をいただきました。その中で、流されるまま生きる事は非常に危険だと言うこと、人とのつながりは人生の財産だと言うこと、そして私自身がこれから歩んでいくべきキャリアのビジョンをより明確にできたと思います。

このように非常に多くの刺激をいただいたSWですが、またいつか同じく宇宙をテーマにした物に機会が合えば、参加したいなと思います。自分の可能性を新たに伸ばしたい方、いろいろな分野に関わられている人に会ってみたいという方、実際に起業する勇気はまだ無いけどアイデアは持っている方などにも、SWへの参加をおすすめしたいです。

また、実際の会場では、裏方の方が朝・昼・夕の食事をご用意して下さっていたり、お礼も交えてお話をさせていただきましたが、最後、「将来の日本を頼んだよ」と言って下さりました。本当に嬉しい限りである一方、自身の将来を鑑みるとともに、国の将来を担う私達のために時間を使い、用意して下さった事に改めて感謝いたしました。これからは学生の本学である勉学に励み、より自身を持って、「任せてください!」といえる人材に、私はなりたいと思います。